法律相談

 弁護士は色々な場面で法律相談を受けます。私の場合、一番多いのは、相談者の方に事務所に来てもらって、事務所の打合せ室で相談を受けるというものです。この場合、私のスケジュールが詰まっていなければ、あまり時間を気にせずに、余裕をもって相談を受けることができます。通常は1時間程度が多いのですが、場合によっては2時間くらい、話をお聞きすることもあります。

 その他、弁護士会から派遣されて、法律相談センターや市役所で相談を受けることもあります。大きく分けて、有料相談と無料相談があります。もちろん、どちらも大切な仕事ですから、一生懸命に話をお聞きするように心掛けています。ですが、有料相談は通常30分間、市役所の無料相談は通常20分間という時間的な制約があります。

 30分でも短いのですが、20分となると、これはもう、かなり要領よく相談をまとめなければなりません。相談者の中には、話し足りないなぁと思われる方もいると思います。しかし、せっかく弁護士に相談したのですから、自分が言いたいことを弁護士に伝えるだけでなく、相談した弁護士から、何か少しでもヒントをもらって帰ってほしいのです。ですから、ときどき相談者が話している途中で、私がサッと口を挟むこともありますが、この点は分かってほしいなぁと思います。

 ところで、相談者の中には、「弁護士に上手に説明できない」と不安に思っている方もいます。しかし、私は、それはそれで当たり前のことだと思っています。だって、自分でうまく説明できるなら、わざわざ弁護士に相談する必要などないのですから。そのような場合は、何でもよいので手掛かりになりそうな書類や写真などを用意されるとよいと思います。もし、書類や写真もない場合、手ぶらだって仕方ないと思います。最初は何が何だか分からない場合も、相談しているうちに方向性が見えてくるものです。

 弁護士の仕事は、たいてい法律相談から始まります。法律の問題は、最初の選択がとても重要になってくることが多いので、いつも緊張感をもって法律相談に臨みたいと思っています。

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